2021年月夜野10/31-5-
2022-08-28
入り口には
小さな集落に始まり、川から水路をひき徐々に大きくなっていった
矢瀬ムラの変遷が、モニュメントとして展示されています。
遺跡は、平成4年みなかみ町の町営土地改良および町道建設工事に伴う
発掘工事で発見されました。
基本的には、配石墓群の周りに居住区間(住居跡22軒)が広がる集落形態です。
集落は、排水路をもつ土木工事による水場や
祭壇と推定される構造物
半裁材(丸太を縦半分に割った木材)方形木柱列を含む
54本の木柱を使用した、祭祀的空間や作業空間を併せ持つ
コンパクトかつ、計画的に設計されたムラであることがわかっています。
矢瀬遺跡の目玉は、この建物の中にある
四隅袖付炉です。
縄文時代の炉といえば通常、石で囲っただけの簡素なものですが
ご覧の通り、四つの隅にそれぞれ細長い石を漢字の「目」の字のように組んでおり
全国でここだけでしか見つかっていない、特別な遺構です。
この遺跡を守るため、建設予定だった道路は迂回させたそうです。
月夜野地区に散在する一連の遺跡を通じて、石を重用した独特の文化が
この地域に花開いていたことを、実感できました。
念願だった矢瀬遺跡を見学したあとは、山奥にあるお寺へ向かいます。